盗人川の色男

町のすき間を 呑気にちょろり
灘の気まぐれ 盗人川で
今宵も女が 泣いている
胸の隙間に すりすり懐(なつ)く
わかっちゃいるのに わかっちゃいるのに
ああ…あいつに夢中

橋の欄干 もたれてニヤリ
噂通りの 瓜実優男(うりざねやさお)
六甲女も お手上げよ
浪花節にも ならないけれど
ため息つくほど ため息つくほど
ああ…あいつに夢中

恋はうたかた 移り気 本気
どこへ行ったの 盗人川は
ほんとは女が 怖いのさ
空に強がり 小石を投げりゃ
そういうあんたも そういうあんたも
ああ…あいつに夢中
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