生命賛歌

そいつは立ってた。 そして 突然現れた。
「オマエハナンダ? ココハドコダ?」吃驚したぜ。
風が吹いてた。荒野の感じがした。におい立つ
真夏の草の果てにある オマエは正しく、ウチュウ。

ヒトの歴史または情け以上。
暴力とずる賢こさのたどった栄華の極致。
世俗の信仰の権化ゆえに ヒトハダノニホイ渦まいて
俺・逃げ出した、何して馬鹿だね。結局俺、オドルんだ。

ひょうろく玉のドタマブッ飛ぶトチの愛。
オレは突っ立って 泣いた。 太陽がおちてヒトカゲ無くて
遠くで鳴ってる 生活の音が
人口の多い、この国の俺を彼方へ飛ばす。
「オマエ・デッケェナ。」

オレがミツメテるのはバケモノと決まった!!
オレ、オマエのまわり恐る恐る辿ってまわってまわった。
「オ・レ・ニ・チ・カ・ラ・ヲ」「オ・レ・ニ・ュ・ウ・キ・ヲ」
あ~あ、馬鹿馬鹿しいね、オレ 祈ってら

恐らくは日本人と呼ばれる以前の死に絶えしヒトビトの
祈り有りて、オンボロの想いを乗せた“インテリジェンス”
の亡霊を、オマエ嘲笑う。 精一杯の
ヒトの生命賛歌を。

ひょうろく玉のドタマブッ飛ぶトチの愛。
オレは突っ立って泣いた。

恐らくは日本人と呼ばれる以前の祈り有りて、
オンボロの想いを乗せた現代人の、生命賛歌よ。
セイメイサンカヨ。
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