串木野さのさ

ハァー 百万の(ハ ヨイショ)
敵に卑怯(ひきょう)は 取らねども
串木野港(くしきのみなと)の 別れには
思わず知らず 胸せまり
男涙を(ハ ヨイショ)
ついほろり サノサ

ハァー 夕空の(ハ ヨイショ)
月星眺めて ただひとり
あの星あたりが 主(ぬし)の船
飛び立つ程に 思えども
海を隔(へだ)てて(ハ ヨイショ)
儘(まま)ならぬ サノサ

ハァー 落魄(おちぶ)れて(ハ ヨイショ)
袖に涙の 掛かる時
人の心の 奥ぞ知る
朝日を拝む 人あれど
夕日を拝む(ハ ヨイショ)
人は無い サノサ
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