あの夏の海

行く先さえ決めないまま 漂ようみたいに
時間だけが流れていた 二人の季節

傾く太陽が波にとけるのを
テラスにもたれ見つめた

あの日 あなたの胸に顔をうずめて眠った
深い静寂(しじま)の中 熱い鼓動を聞いて
打ち寄せては 返す波のようにどこまででも
ゆるぎなく続いてく 永遠の明日を信じて

眩しそうに目を細めた あなたの横顔
波に光る陽ざし受けて キラキラとける

さえぎるものなんて何ひとつなくて
水平線が広がる

あの日 子供みたいに無邪気にはしゃぎあってた
灼けた素肌に吹く 潮風浴びながら
指のすきま こぼれ落ちる砂のようにいつか
時もみな こぼれてく 私だけ置き去りにして

あの日 あなたと私 同じ時の中生きた
ゆるぎなく続いてく 永遠の愛を信じて
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