ピエロが千人 七色 とび散る影

挨拶を交わしてあたりを見渡せば
ひと足遅かった
すでに誰もが別人

ピエロが千人 七色 とび散る影

タイガの果てまで
冷たい青の向こうへ
朝と夜の境を汗で溶かしていけ
春が夏を捜している
乗り物を乗り継ぎ続け

ピエロが千人 七色 とび散る影
七色に
影もかたちもちぎれそうだよ

爛々 爛々
光る頭のなか
映画みたいで そうではない
夏の青い日、は
ポケットのなかに隠していけよ

鶯も百舌も雲雀も
くちばしを広げた
ピアノ線に挟まれ
餌付けを待っている
味わいたいものを味わうがいいよ

ピエロは肉を食べる
知性は口をつぐむ
ピエロは肉を食べる
知性は口をつぐむ

爛々 爛々
光る頭のなか
映画みたいで そうではない
夏の青い日、は
ポケットのなかに隠していけよ

ピエロが千人 七色 とび散る影
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