港のブルース

船の汽笛に ゆれる面影
過ぎ去りしあの日が ほろ苦く沁みるよ
君ゆえに麗しき 紅きくちびる
思い出せば今も尚 胸が熱くなる
せめて逢いたい 港のブルース

波の間に間に 点るガス燈
黄昏は手品師 俺をまた泣かすよ
好きだった誰よりも 夢は帰らぬ
まぼろしでも構わない 頬にくちづけを
どこにいるやら 港のブルース

琥珀色した 洋酒のグラスに
映るのは今でも 君のその横顔
やるせなく忍び寄る 夜の静寂が
心の窓叩いては 辛くさせるのさ
星も切ない 港のブルース
港のブルース
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