母子草

縁側の 片隅で うとうとと
年老いた 後ろ背の
眠ってる 母を見た
子供の頃の ひとり…静かに 夢の中
人生の 荒波越えた 母子草

陽溜まりの 母は今 何想い
今はない 故郷を
懐かしみ 音のない
想い出夢に 過ぎし…人生 振り向けば
何故か 木の葉のような 母子草

母さんの 好きだった 花を見た
旅立って 今はただ
想い出す あの笑顔
一途に生きた あなた…会いたい つぶやきの
もう一度 いつ咲く花よ 母子草
×