ふるさと始発駅

俺の門出を 送ってくれた
霙(みぞれ)降(ふ)り凍(し)む ふるさとの駅
柳行李(やなぎごうり)を 積み込んで
夜行列車に 飛び乗った
明日(あす)を夢見た 始発駅

都会暮らしの 淋しさこらえ
夜空仰げば 涙がにじむ
浮かぶ面影 母の顔
「忠実(まめ)に生きろ」と 国訛り
俺を励ます 親ごころ

望み果たして 土産を持って
晴れて降り立つ ふるさとの駅
遠い道程(みちのり) 振り返り
次は自分が 恩返し
辿り着いたぜ 始発駅
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