蛇の目傘

赤い蛇の目の 傘さしかけて
風邪を引くわと 気遣うお前
別れ言葉も 言い訳じみて
後ろ髪引く やり切れなさに
女の涙が 降りしきる

夢を見させて くれたのだから
恨みませんと 背中を向けた
不幸続きの 小さな肩を
抱いてやりたい 抱いたら俺の
最後の情けが 無駄になる

赤い蛇の目に そぼ降る雨は
木の芽ほぐしの 春待つ雨か
好きだ惚れたさ 愛していると
つなぎ合わせりゃ 今更つらい
想いの全てが 嘘になる
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