白く色づいた夜は半夏生
胸突く念いは暁待てず
黒い影並ぶ悪い夢のよう
響く慟哭に顔を埋めて

いくつもの名前呼ぶ
置き去りの包み
形を戻して
声枯れたその後で
叫び続ける微かな証を

白く息ついた朝は冬化粧
胸に刺す宝は泥に塗れて
空も雲も海も行き交う人も今日
終焉の合図に姿を消して

いくつもの道の上
確かに息吹いた欠片を集めて
泣き濡れたその後で
静かに見つけた俤導かれ

何度目のこの場所で
片手に抱き取る我が身の欠片と
何度でも側に来て
瞼に残る俤探し続けて
×