里子月夜

生みの親より 育ての親の
背で見た夢 いくつやら
里子悲しや 瞼の底で
一つ消しても 影が重なる
母二人

風に吹かれて 馬場のはずれ
何も知らずに 来た昔
野良着姿で 泣いてた母の
やせた肩さき またもちらつく
ほの明り

ひもじかろよと 優しく抱いて
もらい乳して くれた母
無事(まめ)でいるやら ねんころ歌が
月の夜空に もしや聞こえて
来やせぬか
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