冠水橋

川底に身を潜め
濁流をやり過ごす
長い雨を抜けた朝ならば
水に浅く沈んで
冠水橋はゆらゆらと輝く

影のように
水面を走って渡れそう
水面を走って渡れるのさ
feel so good!
透きとおる憂鬱

橋の上からオートバイが
跳ねを広げて飛び立つ
向こうの岸に永遠が見えているぜ
こんな晴れの日は

空蝉の中に
琥珀色の時間が
流れている

一瞬で何かを悟って
水面が光って見失うのさ
feel so good!
透きとおる憂鬱

空が落ちた!
風向きが今、変わった
風向きが今、変わったのさ
夕陽が迫って潰れそう
空が落ちた!
夕陽が迫って潰されそう

夢は果てなく
すべてが移ろう
そして思い出す
今日の日を

掃射砲のような雨が
夏草を撃ちぬいてゆく
水飛沫の冠を肩に乗せ
渡って歩いた
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