夾竹桃

風邪にたおれた おまえの寝顔
夢で泣いたか ひとすじ涙
外で男は 勝手なくらし
ふり向くことも なかったか
馬鹿な男に 夾竹桃の
花がしみるよ

ほんの初めは 雨やどりでも
いつかつれそう 路地裏住い
俺がもすこし 器用に生きりゃ
苦労もせずに すんだろが
馬鹿な男に 夾竹桃の
花がしみるよ

熱があるのに また起きあがる
俺のためにと 夕げの支度
無理をするなと しかって抱いた
背中のうすさ 細い肩
馬鹿な男に 夾竹桃の
花がしみるよ
×