時が心に

懐かしい駅のホームに降り立ち
懐かしい匂いを胸にすいこんだ午後

記憶とはずいぶん違う景色に
過ぎて来た時間の長さに 今さら気付いた

なにひとつうまくいかなくて 明日が怖かったあの頃
遠い先の自分なんて 想像できなかったけど

いつのまにか笑えてた 忘れてた 歩いて来れてた
あんなにひとりぼっちで うずくまってた日々が夢のよう
なにもかもが解けて行く 間違いも失敗も傷みも
すべてを包み込んで 今たしかに 時が心に叶う

できないことなどないと言い続けてたのは
できないと口に出すことが怖かっただけ

もうこれ以上ムリだと認めた瞬間
あきれるほど自由な未来が 目の前に広がってた

涙こらえうつむいてた 踏切が コーヒーショップが
駆け抜けた遠い季節が こんなにも強く 色あざやかによみがえって行く
いらないものなどなかったと 胸をはって初めて言えるよ
すべてを包み込んで 今たしかに 時が心に叶う
今日までの 時が心に叶う
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