紫陽花

その手を繋いでいたかった
気まぐれな空を見て笑う紫陽花
何がおかしいんだか…
あのコンビニで買ってくるよ
折りたたみ傘でもいいかい?
ここで 少し待っててね…

六月雨の匂い 見つけた線路沿いで

サヨナラサヨナラ キミに言わなきゃ
遠くへ旅立つその前に今
サヨナラサヨナラ でも言えないや
紫陽花見つめてキミが笑うから…

今頃になって気づいたよ
ボクの右肩濡れている意味を
大切だった…
二人で笑った日々の数
雨の音がこんなにもほらボクに
教えていたのに…

六月キミの匂い 見つけた踏切で

サヨナラサヨナラ キミに言わなきゃ
その目で見ないでボクの弱さを

紫陽花並んで 戻らないキミを
見送るように…笑う

サヨナラサヨナラ キミに言えない
心の中までウソつけないや…
行かないで行かないで それだけなのに
言葉にできない悲しいけど…

誰もいない駅のホームでキミがボクに言ってくれた
「じゃあね、元気でいてね」

折りたたんだ傘は何度も 強がったボクの代わりに
ずっと泣いてくれてた…

サヨナラ…ありがとう…
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