鶴八鶴次郎

三味に女の 命を込めて
ツンと爪弾く 明鳥
好いて好かれて 喧嘩して
恋の恋の 二上がり 三下がり
月に聞かせる エ……泣き語り

愛の深さを知ってから 三味線の技を知りました
恋しさといとしさと切なさが 女心の三筋の糸
次郎さんの胸に届けたい……届けたい

聞いて下さい 今夜の音色
艶が出たねと 言われます
二人一緒の 舞台なら
これがこれが 最後に なったのね
涙押さえる エ…牡丹刷毛

もう一度二人で 一緒の舞台に出たかった
切っても切れない 二枚看板なのに…
引き離す宿命を恨みます…憎みます

おまえあなたと 呼び合いながら
そばで一生 暮らしたい
それも今では 夢なのね
消えて消えて はかない 水の泡
恋の緞帳 エ…幕を引く
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