路傍の花

誰にも人生 波はある
のり越えられたよ 瀬戸際も
人目にゃ頑固な 男でいても
そのくせおまえに 頼りきり
姿もりりしい 路傍の花よ

何より地道が 一番と
派手ごと嫌って 尽くすやつ
そんなにあなたに 持ち上げられて
引っ込みつかぬと 酒を注ぐ
どこまで健気(けなげ)な 路傍の花よ

人生晩年 今わかる
めおと以上の 縁はない
うしろをふりむきゃ うす紅色の
香りを残して ついてくる
命のともし灯 路傍の花よ
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