新庄恋しや

ハァ
あの山高くて 新庄が見えぬ

新庄恋しや ふるさと恋し
老いたおふくろ 気にかかる
あんな小さな 我が家でさえも
広く見えたよ あの頃は
雪に埋もれて
雪に埋もれて 人もない

厚い人望 おやじの器
真似もできない 俺なんか
高くそびえる 鳥海山と
何処か姿も 似ていると
酒にしみじみ
酒にしみじみ しのぶ夜

新庄恋しや ふるさと恋し
身体一つの 旅だもの
夢の間に間に 枕木踏んで
せめて帰ろか あの頃へ
いずれ故郷の
いずれ故郷の 土になる
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