さすらい北岬

海が牙むく 暴れてうねる
心凍てつく 飛沫(しぶき)が跳ねる
尽くしてくれた あの女(ひと)を
泣かせてばかりの 罰(ばち)あたり
ヒュルヒュルヒュル ヒュルヒュル 潮風泣きじゃくる
ひとりさすらい 北岬

海を茜に 夕陽が染める
俺を叱って 哭(な)く海鳥よ
肩先すぼめ 淋しげに
待ってるだろうな 今もなお
ヒュルヒュルヒュル ヒュルヒュル おまえの呼ぶ声か
ひとりさすらい 北岬

海よ吼(ほ)えるな 雄叫びあげて
男未練が また目を覚ます
死ぬほど惚れた 女(ひと)なのに
倖せやれない 意気地なし
ヒュルヒュルヒュル ヒュルヒュル 想い出からみつく
ひとりさすらい 北岬
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