網走番外地

暗い暗い小窓に しょんぼりと
浮かぶあの娘の 泣きボクロ
何処でどうして 居るのやら
一目逢いたい 番外地

「切った張ったで極道すりゃ、行く先ゃ網走番外地……
此処へ来りゃ、どいつも、こいつも、顔見りゃ一癖あるんだが、
心(しん)から悪い奴ァ居ねえ…
夜更になりゃ小さな星を眺めながら、がんぜない餓鬼のように、
忍び泣いているんだ。こんな俺だって故郷(くに)へ残した
一人暮しのお袋の事を思い出し思いっ切り泣いて見たくなるんだ。
お袋………かんべんしてくれ。」

一人一人暮しの お袋に
極道重ねた 罰あたり
すまぬすまぬと 手をついて
涙で祈る 番外地

顔は顔は一癖 あるけれど
どいつも こいつも いい奴さ
娑婆の冷たい 風よりも
住めば都さ 番外地
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