海からの願い

生まれたばかりの魚のように
初めて知った 水の冷たさ
ふるさとの 川の流れに
今 手を入れて
なぜか 身体がふるえ
なぜか 涙が あふれる
なんでも ないのに
ただ その冷たさを

これから何がはじまるのかも
何も知らずにいた あの頃
ふるさとの 浜辺でひろった
白い貝がらを
海の彼方に うかべ
赤い夕焼けの中を
どこまでも
泳いでいった あの頃

赤い夕焼けの中を
はるか 海の彼方へ

赤い夕焼けの中を
はるか 海の彼方へ
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