会津の女

若さで出会えた 恋もあり
若さで別れた 恋もある
昔しのんで ふり向けば
星もうるんで 風も泣き
さだめ恨んだ 鶴ヶ城
あゝ 会津の女(おんな)は 面影のひと

会えない女(ひと)だと 知りながら
会いたい気持ちも また一分(いちぶ)
ゆれる湯けむり 東山
肌のぬくもり 手に残る
未練流した 湯川橋
あゝ 会津の女(おんな)は 面影のひと

届いた便りは ただひとつ
届かぬ想いも またひとつ
めぐる季節は 数知れず
飯盛山(いいもりやま)に 咲く花は
散って悲しい 稚児桜(ちござくら)
あゝ 会津の女(おんな)は 面影のひと
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