鍵とコイン

夜も更けて 街の灯が他人事に見えるから
地下道の タイルの壁 肩で数える
ポケットの手の中 鍵とコインを鳴らす
まぎれ込んだ ゲームのコイン
帰ろうか 遊ぼうか どちらも気が進まない

階段に腰かけて 男になった気で歌う
マイクもない 裸の声 echoがからむ 一夜のバカ…

青白い霧が来て からだを取りまく なぜ
なんの為 おまえ達 目かくしの使い
誰もかれもがたった一人なのに ダメ押しのように霧が

Barricade 一人ずつ そばの人も見えない
一筋の口笛に吸い込まれて 消えろ今
何よりも強いのさ 悲しみは たわけ者め

ポケットの手の中 もう何もない
どこに行った 鍵とコイン
帰るのかい 遊ぶのかい このままじゃ凍えてしまう
額ににじむ汗 こんなに寒いのに なぜ
それはねェ おまえさん 生きてるからさ 一夜のバカ
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