岬宿

頬を濡らして みぞれの雪が
落ちる泪を 倍にする
呑めば辛さを まぎらす酒が
やけにこころに 沁みる夜
あなた恋しい 岬宿

罪の深さに この身を削り
尽くしきれずに 泣きました
風が窓打つ この胸痛む
夢じゃないかと 振り向けば
月も隠れて 雲の中

花は自分の 想いを遂げて
かけた命を 閉じてゆく
何も云わずに だまって消えた
積もる未練を 抱きながら
ひとりしょんぼり 岬宿
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