裏町川

冷たい世間に 転んで泣いて
いのちを温(ぬく)める 酒を呑む
男ごころの 裏町川よ
思い通りにゃ ならないけれど
捨てはしないさ 夢だけは

初めて出逢った 気がしないのと
無邪気に甘えた 片えくぼ
過去を振り向く 裏町川よ
なんであいつを ひとりにしたと
路地の夜風が また責める

暖簾をかきわけ 見上げる夜空(そら)に
故郷と同んなじ 月がでる
浮いて沈んだ 裏町川よ
生きていりゃこそ いつかは来るさ
花を咲かせる 春の日が
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