虫の勾配

世界の真逆から湧いた魂
骨のない 虫たちの体
冬になったら うつろなホール
そこにはさ 何があったんだろう
僕を見てる 消えた鼓動

存在へ この体の意味へ 錆びた校庭の 光の匂いへ
再生へ 枯れ葉の工場へ 薄い膜を 剥がしにゆこう
冷えきった 雪のない世界へ

この世界の僕は終わる

メカニックに動き出す手足
春になったら やわらかいフォーム
次はちゃんと 動いておくれよ
トコトコリと 光る鼓動

存在へ この心の先へ 錆びた校庭の 光の匂いへ
再生へ きらめく瞬間へ 風に揺れている カーテンの向こうで
嬌声が 嬌声が聞こえる
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