私だけのウェディング

あなたは覚えているかしら
私の20才のバースディ
バイトで買ったとてれながら
銀の指輪をくれたわ

いつもいつも 夢みていた
白いドレス すみれのブーケ
おめでとうの拍手の中
高くブーケを投げる日

あなたに知らせは出さないけれど
明日は私のウェディング
あなたとどこかまなざしが
似ている人のところへ

最後の電話は 長電話
二人の心をつなぎとめるものは何もなくて
卒業間近い2月の雨が
受話器のむこうで聞こえた

「結婚すると思ってた」と
言葉につまるやさしい友に
「学生同志 こんなものよ」と
笑いながら泣いたわ

つらい季節が二度めぐり
ようやく静かに話せる頃
私のそばにあたたかく
見守る人がいてくれるの

あなたは覚えているかしら
明日は私のバースディ
どこかでこのうた聞いたなら
乾杯してね あの日のため

二人で歩いたあの日のため
乾杯してね グラスあげて
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