秋いちもんめ

故郷(ふるさと)の夕焼けは
柿の木に 咲いている
川をみつめる 眼鏡(めがね)橋
風の匂いも なつかしい
落ち葉まぢかの 秋いちもんめ

故郷(ふるさと)の赤とんぼ
山裾(やますそ)に 群れるころ
母のちいさな 肩先に
羽根をやすめて 何語る
心淋しい 秋いちもんめ

故郷(ふるさと)の遠い空
初恋の 麦畑
語り尽くせぬ 思い出は
風に消えゆく 風車
思いださせる 秋いちもんめ
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