想い花

道頓堀を ならんで歩く
愛があふれる ひっかけ橋も
なぜか私に 悲しくうつる
川面に落とす ひとしずく
なくした恋を 数えてみたら
星の 星の数ほど 傷のあと

心斎橋に 灯りがともり
夢が流れる 宗右衛門町で
抱かれ上手と 呼ばれていても
胸(こころ)をぬらす 夜ばかり
終った歳(はる)を 数えてみたら
にじむ にじむ涙で かすむ指

八幡筋の 灯りが消える
朝よこないで このままそっと
酔わせ上手と 呼ばれた頃の
昔の姿 しのばせて
真実(ほんと)の愛を 数えてみたら
一つ 一つで終る 想い花

一つ 一つで終る 想い花
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