戸惑いのバイエル

ピアノの前に来ると
指が覚えてる
懐かしいいくつものメロディー
くちびるをついてくるの

まるで日記のように
書きためた歌が
人知れず流した涙や
つぶやきまで呼びさます

憧れや夢を綴じ込めて
そっと差し出した心をこめて

歌いながら探してたような
セピア色の大切な日々が
ここにあるの 私だけのバイエル

少し戸惑っていた
ぎこちない指も
踊るようにキイをたたいてる
そんな日がやって来るの

せつなさやときめきは同じ
恋をしたときは思い出すでしょう

風がページめくってくように
時は流れ思い出に変わる
そっと閉じた 私だけのバイエル
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