無言酒

散って泣くなら 落ち葉でいいと
言ったおまえの 薄い肩
夢のひとつも やれないで
別れた夜は 雨だった
酒を飲むたび 詫びながら
そっと重ねる 無言酒

どうか最後に も一度抱いて
それでいいのと ひとり言
俺のこころに 咲く花は
おまえの他に ないものを
意地を通して 背を向けて
ひとり涙の 無言酒

守りたかった 大事なものを
捨ててしまった 俺だった
女ひとりで 生きるには
寒くはないか この街は
雨が降るたび 詫びながら
あすを探そう 無言酒
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