宵待歌

宵待ちの 花ひとつ
面影似て 君が胸によみがえる
やわ肌の 香しさ
おさなさまだ残る しぐさいじらしく

さすらいの宿に たどりつけば
ひとりの枕 悲しくて

宵待ち 夜待ち 酔いどれ待ち
想い出だけを 口ずさむ

散る花に 吹く風の
嘆きに似て 恋はいつも儚くて

たそがれの窓に 頬をよせて
盃だけが 恋しくて

宵待ち 夜待ち 酔いどれ待ち
想い出だけを 口ずさむ

流れ行く 川の水
季節はもういくつ 過ぎてしまったか
×