翌朝

葉もれ陽 まぶしくて
目覚めた 遅い朝
時間を きいたけど
いつもの 声がない
あなたに さわれない……
あなたが 消えたあと
ひとりで 飲みあかし
ボトルを からにして
涙を 詰めかえた
ゆうべの 部屋のまま……
何気なく いつもの癖で
あなたの名前 呼んでしまう
いるはずがないのに
いるはずがないのに……

目覚めの コーヒーを
ふたつ 入れながら
気づいて 手をとめて
肩を すくめるの
なんだか おかしくて
タオルも 歯ぶらしも
すべてが 二つずつ
私の まわりには
あなたの 影がいる
哀しみ 淀んでいる

何気なく いつもの癖で
あなたの名前 呼んでしまう
いるはずがないのに
いるはずがないのに……
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