愛の嵐

どうぞ 捨てて 下さいと
お前は 瞳に 涙うかべて
おとな二人 泣きながら
酒をあびる 嵐の夜よ

二度と あまい夢なんて
ぼくたちは 見ないはずなのに
こんな哀しい恋をして
お前を泣かせた

忘れてほしいと 云ったお前が
胸にすがりついて 紅い爪あと

許しておくれ この罪を
別れの朝は 訪れても
明日からは もう来ない
やさしい 目ざめよ

やせた背中 紫の
蛇の目の傘を ひとりさして
今朝は はかない 足どりで
お前はどこへ 行くのだろう

なにもきかない 約束を
させた心の いじらしさに
みんな捨てて 呼びとめて
お前を 抱きたい

忘れはしないさ きっと死ぬまで
ぼくが 愛したのは お前がひとり

許しておくれ この罪を
別れの影に おびえながら
いつかすぎた年月よ やさしい目ざめよ
いつかすぎた年月よ やさしい目ざめよ
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