雨の夜曲

雨も夜風も 私にだけは
なんでこんなに つれないの
恋の落葉に 身はうらぶれて
ここかしこ あてもなく さまよう夜路
――雨がふる

風に消される 恋とは知らず
燃えた女の 哀れさよ
街の灯かげに 冷えゆくこの手
もう誰も 暖めて くれさえしない
――雨がふる

雨もふれふれ さだめのままに
どうせ流れて ゆくいのち
暗い涙に とざされながら
星空の あることも 忘れたわたし
――雨がふる
×