角部屋

アテにされてる
その次につづく発言を
ラクをしようとしているのが見て取れる
それに気付いたわたしは
いじわるな気持ちで
決して自分からは求めようとしなかった
テーブル越しに
変な距離を保っているふたり
灰皿だけが時の変化を物語る
精神的に両者まいりはじめている
だけど自分からは求めようとしないんだ

理性的にわたしの脳を
なめるように見つめないで、おかしくなる

「なんでもいいや、どうにでもなれ、とりあえず。」
そんなふしだらなことばかり考えてる
恥ずかしいなら
終電前に帰ればよかったのに
野放しの自分試したくて
軽はずみになりたくて

あなたに少しでもその気があるのなら
あまり深く考えずに
わたしを撹拌して疲れさせて

一階の奥、角部屋のなかは
ふたりの牽制球で
ほら、足の踏み場もない
狭くなる部屋、近付く距離に
苦しくなくなるには、どうしたらいいの

一階の奥、角部屋のなかは
ふたりの牽制球で
ほら、足の踏み場もない
狭くなる部屋、近付く距離に
苦しくなくなるには、どうしたらいいの

一階の奥、角部屋のなかで
身動きとれなくなって
絡まるくらいなら
断わりもなく、近付く朝に
今だけでもいいから、あいしたらいいの
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