目眩の街

歩き飽きた道をノロノロと
行き先なんかは決めてない
忘れかけてた横顔が
ふと浮かんで消えた

なにをどうしてきたのやら
今となっては遠すぎて
八月のスモッグの空の下
また振り出しに戻る

2012年 目眩の街
頭の上の環八雲
皮膚を伝って流れる汗
焼き付けられて震える影

愚かなヤツだと疎まれて
違いねえやと苦笑い
歩けば逃げ水は逃げてゆく
また追いかけて歩く

歩けば 日が暮れる
街並に 灯が点る
立ち止まり 歩き出す
立ち止まり 歩き出す

2012年 目眩の街
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