愛はかげろう

窓ガラス 流れ落ちてゆく雨を
細い指先で なぞってみる
くもりとかして すべる指先に
伝わる冷たさ 心にしみる
忘れ去られた 部屋の片隅
あなたの影 今もゆれてる
愛はかげろう つかの間の命
激しいまでに 燃やしつづけて
別れはいつも 背中合わせに
人の心を ゆらして

別れ言葉を 口にするあなたは
いつもとちがって やさしすぎた
はき出すタバコの 煙の影が
教えてくれた つくり言葉と
熱くいだかれた 日々を
倖せと言えば 悲しい
愛はかげろう さめきった愛の
過ぎさる後に 残るものは
いつも女の 乾いた涙
さまよい歩く 迷い子

愛はかげろう つかの間の命
激しいまでに 燃やしつづけて
別れはいつも 背中合わせに
人の心を ゆらして
×