青春時代

美しすぎる人よ 君は 君は
ぼくの手で涙をふいて 消えてゆく
うしろ姿
明りのとぎれた道に かくれて見えない君の
遠ざかる靴音だけを じっと僕は聞いてた
これが青春時代の甘い
心の痛みの音か
何かが終って そして何かが
こわれて 落ちた! あゝ

美しすぎた人よ 君は 君は
くちづけの余韻の中で 泣いていた
白い肩よ
悲しくほほえむ君の うなじに乱れた髪の
優しさに甘えて ぼくは苦い夢をみていた
あれが青春時代の匂い
傷つく心の姿
何かが終って そして何かが
崩れて 消えた! あゝ
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