鉄壁

不意に一人で孤独を感じて
崖の上で花束抱いて
爪先立ってるの
落下しない術を覚えたのがやっと
容赦ない名前と足枷
ヒールで鍵穴をぶち壊す
声を殺し泣き腫らすような
出口も無く痛む毎日に
奪われるのには疲れたの
あたしが祈ることは
これ以上

あたしが愛した全てのものに
どうか不幸が訪れませんように
ただひたすら祈っているの
例えばなんて言ってる間に
現実になるような残酷な日々よ
目を閉じ小さく呟いてみるの
「何一つ臆することなどはないと」

喧騒に混じってあたしに残忍な過去が
突然飛び込んで来たとしたら
一番正しい行動はどれ?
その場で膝突き泣きじゃくるあたしを認めていいの?
「何一つ臆することなどはないと」

誰かの言葉覚えてるの
おまじないのように小さな祈りのように
目を逸らさずに鏡を見れば一番可愛い人が立っている
いつもそうでしょ?
「酷い顔じゃない!あなたのせいよ!」
ぶつける先にはあたししかいない

血の味がする程
喚いてみたけれど
何一つ蘇ったりしないし
終わったり始まったりもしない
正しさなんて今は何の役にも立たない
許したい
認めたい
自分を愛したいけれど

誰もがいつか土に還るわ
生き抜いた者を讃える美しい場所だと聞くわ
生きてゆくこと 死が待つことは
何より素晴らしいこと
誰にも奪わせないで

あたしが愛した全てのものに
どうか不幸が訪れませんように
ただひたすら祈っているの
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