素敵すぎてしまった

あの夜が夢のように少し素敵すぎてしまった
そうか これはその罰だろう 夢を見終えた暗闇なんだろう

風が街角で「行くあてがない」と泣いた
「それは僕のセリフ」だと良いニュースが言ってる

失われていく様を 勤勉な監視官のように じっと見つめてる
急ぎも躊躇いもせず 割れたままの砂時計 時を宙に返す
ささやかなレクイエム

あの夜が夢のように少し素敵すぎてしまった
そうか これはその罰だろう 夢を見終えた暗闇なんだろう

「淋しい君だからずっと側にいてあげる」
そう囁いた悪いニュースにぎゅっとHug をされた

冷たい骨を晒した解体途中のビルの上を舞うムクドリ
その巨体は少しずつ時に体を啄まれ ようやく眠るのか
過ぎたことはもういいだろ 知りたくないことばかり深く知ってしまう
やすらかなレクイエム

あの夜が夢のように少し素敵すぎてしまった
そうか これはその罰だろう 夢を見終えた暗闇なんだろう
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