海鴎

やくざな恋に 心をひかれ
海の男と 海鴎の町に
女がひとり 帰ってきたよ
鞄ひとつで よろけるように
腕に刺青 赤いバラ あの人
体の中を吹き抜ける思い出
女はいつもやさしい男を忘れはしない

古いレンガの 石段あたり
遊んだ頃が 純情だった
窓にもたれ 見送る出船
十五の春は帰ってこない
雨がしとしと港町さいはて
泣けば心が痛むだけつらくて
女はいつもやさしい男を忘れはしない
女はいつもやさしい男を忘れはしない
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