ふるさと恋しや

雪どけ水の 音さえて
春呼ぶ北国 雲がゆく
白いりんごの 花咲く季節(ころ)は
風に花びら 散る里よ
ふるさと恋しや ふるさと恋し
青空 そよかぜ 白樺林

あの娘は去年 遠い町
嫁いで行ったと 母だより
好きと言えずに 無人の駅で
泣いて別れた 十九の春よ
ふるさと恋しや ふるさと恋し
鬼灯(ほおずき) せせらぎ 蛍のまつり

あれから十年 追いかけた
都会にはぐれた 夢いくつ
酒に不幸の 数々ついで
親にわびてる 縄のれん
ふるさと恋しや ふるさと恋し
落葉松(からまつ) 星屑 里わの灯り
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