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夕刊

 
十四の春に 教室で
机を並べた あのひとは
はにかみながら 夢話す
瞳の澄んだ 少年(ひと)でした

花火の夜に うちあけた
わた飴みたいな 恋心

あれから 時は過ぎて
想い出の ひとだけど
今 はじめて 知りました
あのひとが ずっと
ひとりで いたことを…

十八の春 校庭で
元気でいてねと 手を振った
散り行く桜に 行く背中
見送ったのが 最後です

時おり手紙 交わしても
真実(ほんと)の気持ちは 言えなくて

あれから 時は過ぎて
想い出も 閉じ込めた
今 はじめて 知りました
あのひとは もう
どこにも いないのね…

ふと 手に取った 夕刊に
あのひとの 訃報が 載っていた…