ねぇ貴方

来るか来ないか分からぬ ひとを待ちわびる
小指が淋しい 小雨の夜は
今日もまた今日もまた
あなたの止まり木空けたまま
ビール冷やして 紬の着物で待ってます
ついででいいから 必ず来てよね
灯り早目におとして ふたりで飲みたい
ネェあなた

店の暖簾は愛しい あなたの名前よ
こうすりゃ他人に 見えないでしょう
辛くても辛くても
あなたに迷惑かけません
めぐり逢うのが もう少し早けりや良かったわ
他人目を気にせず 尽くしたでしょう
馬鹿ね私は今更 夢みて泣いてさ
ネェあなた

外は雨だし今頃 何処にいるのでしょう
あなたの身体が 心配なのよ
私にも私にも
昔はいい人いたけれど
別れて今日まで 一人で暮らして来たんです
生命のすべてを あなたに生きたい
こんな私のわがまま 分って下さい
ネェあなた
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