桜の境界

ひらひらと舞い落ちた、別れを知らせる花が
私の心を隠している。
ほろほろと零れ落ち、足元を濡らして
私と貴方の間に消えない境界を。

桜の情景、柔らかな陽が
あの日も重なっていた。
それから笑って泣いた日々まで
全てを愛おしく感じて、泣いてしまいそう。

いつから交わらない道を
歩いていたのだろう、わからない。
いまさら後戻りも出来ない
振り返る事しか出来ない。

ひらひらと舞い落ちた、別れの季節の花が
私の心を掻き乱す。
はらはらと流れ落ち、制服を濡らして
私と貴方の間に見えない境界を。

また、桜に埋もれる言葉
あの日と変わらないまま。
あれから笑って泣いた日々まで
全てが鮮やかに感じて、泣いてしまいそう。

いつから離れていく道を
歩んでしまったのだろうか。

ひらひらと舞い落ちた、別れを囁く花が
私の心を慰める。
ほろほろと零れ落ち、足元を濡らして
私と貴方の間に消えない境界を。

互いを別つ、時の隙間は埋められずに
去りゆく背中を追うことしか出来ない
境界を越える夢ばかり胸を掠めた。
淡い恋は花弁と散っていくだけ。

ひらひらと舞い落ちた、別れの季節の花が
私の心を締め付けた。
はらはらと流れ落ち、この頬を濡らして
降り止まない境界を。

ひらひらと舞い落ちた、別れを見送る花が
私の心を引き止めた。
ほろほろと零れ落ち、足元へ埋まって
私と貴方の間に見えない境界を。
×