酒春秋

男がひとりで 呑む時は
古びた暖簾の 店がいい
夢をお猪口に 注ぐも良し
想い出肴に 酔うも良し

こころに風吹く そんな日は
誰かに電話を すればいい
友と語らう 酒もあり
あの娘と酔いたい 酒もある

ふる里想って 呑む夜は
地酒と干物が あればいい
さかな焼いてる 煙にも
故郷の匂いが しのばれる

春にはぬる燗 夏は冷や
秋には人肌 冬は熱燗
美酒に酔いしれ それぞれに
人生楽しみゃ それでいい
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