潮騒

夢を燃やした 焚火のあとは
さよならさえも 灰になる
惚れたよわみで あなたのことを
怨む気持ちも 潮騒に
とけて流れて 児島は暮れる

それでいいのと 私の胸を
みれんの波が かきむしる
言えばよかった ただひとことが
分けた運命の 燧灘(ひうちなだ)
船が出て行く 涙をつれて

忘れられなく したのはあなた
昔の恋を 返してと
叫びたいほど 思いはつのる
慕情びたしの この心
乾く間もなく 三崎はかすむ
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