贅沢な蝋燭

鼓膜を揺らす唯一の音楽隊は
ある日 街へ行ったきり
もう二度と帰っては来ません

ラジオの音楽だけでは物足りなくって
ある日 僕等 どうやって生きるかな
考えてしまったの

咳をしたってシンバルはない
代わる代わるに言い訳
ヘッドフォンで大声を上げ
居なくなった人間の為
歌うだなんて

綺麗な夜にさえ
涙が止まらなかったよ
どうか一番高い木に留まって
街を見下ろしてよ

雨が止む様に笑えるよ
だって 残る蝋に火を灯すメロディーだ
灯る蝋に きっと 歌えるよ
だって 僕等 今日の日を生きるメロディーだ

歌うだなんて

綺麗な夜にさえ
涙が止まらなかったよ
どうか一番高い木に留まって
街を見下ろしてよ
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