Big River

遠くに投げた 音をたてて割れた
ジャマイカのラムの小瓶

街灯が照らした 忘れかけた名前を呼んだ
小指の爪ピスタチオグリーン

背中に忍び寄る霧にもうすぐ飲まれてしまう
ただ肩をすくめるだけ 怖いものがまた一つ消えてゆく

踵のリズムが右にそれてゆく
「予想よりずっとぼくは平気」
生彩を欠いた声 君に追いついて
横たわるBig River

ひとしきり泣いた 疲れて眠った
クラクション 先頭はリンカーン

浅い眠りは今夜も同じ夢を強いる
物分かりのいいぼくは黙ったままステラ座の席に着く

踵のリズムが右にそれてゆく
「予想よりずっとぼくは平気」
生彩を欠いた声 君に追いついて
横たわるBig River

これは嘘や想像なんかじゃないんだ
紛れもない事実だ
さぁ、目をそらさないで

漆黒の静寂と横たわるBig River
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